現実的な方法で〝大きな利益〟を狙う
複利の効いた有利な投資を、複数同時に行う
一言で表すとこういうことなのですが、これだけだと当たり前のように感じると思います。
しかし実際には、「有利」という言葉ひとつとっても「最大のリスクと最終的なリターンを想定して~」というようなことが含まれています。
この記事では上記について、具体的かつ全体感を損なわないように、筆者が実際に取り組んでいる投資を交えながらまとめていきます。
有利な投資
- 一連の投資で発生し得る最大のリスク(損失)
- 一連の投資の最終的なリターン(利益)
投資において最も重要なのは、上記を比較して有利な投資を行うことです。これは〝期待値のある投資をする〟と表現さ れることもあります。
例えば、筆者が稼働している自動売買は、次のような想定をしています。
- 30万円で運用を開始
- ロジックが破綻して30万円全額なくなるのが最大のリスク
- 15年で140倍(4200万円) を目指している
最大の損失は30万円。これは基本的には「起こらない」と考えている想定外のケースです。そして、15年掛かりますが、最終的に想定しているのは4000万円の利益。かなり割の良い投資じゃないでしょうか。
上記は直近までの損益のグラフです。執筆時点(2021年5月現在)では大きな利益は出ていませんが想定通りの稼働状況です。
これは一例ですが、最悪なケースを想定した上で、それでも有利な投資をすることが大切です。
小さく始める
兼業投資家には強みがいくつかあります。
- 固定収入がある
- 時間をかけることができる
- 常に大きな利益を生む必要がない
- 大きな金額で運用する必要がない
組織に所属して投資をする方は、大きなお金を運用します。失った場合のダメージが大きく、その分制約も多くなります。
専業だと、日々の生活費がネックになります。あまり時間をかけることもできません。
兼業だと固定収入があります。30万円くらいだったらまた稼げますし、自由にいろんな投資にあてることができます。こういう状態で投資に臨めるのが兼業の大きな強みです。
複利を活かす
投資において複利を活かす方法は大きく2つあります。
1 | 売買する投資 | 出た利益を乗せて複利運用する |
2 | 長期保有する投資 | 複利的に価値が増えていく対象に投資する |
売買する投資は利益を乗せていく
次のようにどんどん資金を増やしていくのが複利運用です。
- 運用資金に応じて取引量が決まります
- 売買の利益を運用資金に乗せていく(追加していく)と取引量が増えます
- 取引量が増えれば利益が増えます
ただし、いくつか注意点があります。
まず、取引回数がそれなりにあり、有利な(プラスの期待値の)戦略であることが前提です。
「期待値」と「大数の法則」まとめ
筆者が持つ「期待値」と「大数の法則」の全情報を掲載します。また、「『期待値』と『大数の法則』を投資に活かす具体例と注意点」にも触れています。大げさではなく、不動産なども含め、株やFX、すべての投資で重要な法則です。
mesure-the-risk/trading-edge-and-law-of-large-numbers
取引量を増やしすぎると破産(運用資金が枯渇)してしまうので、取引量を慎重に決める必要があります。
破産を防ぐ5つのポイント
株やFXの長期的なリスクを測る『破産の確率』は、現在の売買手法を続けていって良いものかどうか、大きな指針を示してくれます。その『破産の確率』について、筆者が知る限りの知識をすべて詰め込みました。Web 上でこれより詳しい『破産の確率』の解説はないと思います。
mesure-the-risk/risk-of-ruin
こういうことをするのが、売買する投資の複利運用です。
さらに詳しく知りたい方は以下の連載が参考になると思います。
連載: 複利を活かす - Investment Tech Hack
複利の「威力」「罠」などの基本的な解説にはじまり、複利運用において勝率が重要であること、複利を活用するために必要なリスク調整のノウハウ等を解説します。
investment.abbamboo.com
長期保有の場合は、複利的に増える投資対象を選ぶ
複利的に増える投資対象とは、米国株インデックスとか暗号資産のことです。米国株インデックスは長期に渡って複利的に価値が増えていますし、昨今のビットコインも複利的に市場規模が拡大している良い例です。
積立投資は毎月定額で買うものなので、売買に複利の工夫があるわけではありません。米国株の積立投資はあくまでも複利的に増える米国株インデックスを長期保有しているだけですが、これも立派な複利運用になっているわけです。
一方で、ビットコインなどの暗号資産は、当たりはずれの激しい市場です。米国株よりも慎重に取り組む必要があります。
同時に複数投資する
投資に絶対はありません。なので、ひとつの戦略のリスクをゼロにすることはできません。しかし、根拠のある有利な戦略が複数あれば、限りなくリスクを小さくすることができます。
例えば、1%の確率で最悪のケースに陥る戦略を10個作成してすべてに投資したとすると、次のような確率を求めることができます。
確率 | |
---|---|
全てが上手くいく | 90.44% |
1つ失敗する | 9.14% |
2つ失敗する | 0.42% |
3つ失敗する | 0.01% |
4つ以上失敗する | 0.00% |
※ ガチャの確率計算機にて「出現率 1 %のガチャを 10 回やったときに、ひとつ以上あたる確率は」という設定で算出
10の戦略のうち4つ以上が「最悪のケース」に陥る確率はゼロです。
実際はこんなに単純じゃないですが、これくらいリスクを小さくすることができるというイメージです。
- 手間のかからない戦略を選ぶ
- 期間や方法、投資対象などが異なる戦略を選ぶ
同時に複数の投資を行いますので手間をなくすこともポイントです。似た戦略ばかり取り入れると失敗が重なるので、分散効果を得るために異なる戦略を選ぶ必要もあります。
筆者が投資している戦略
筆者が実際に投資している戦略について解説します。
戦略 | 期間 | 元本・積立 | リターン | リスク | |
---|---|---|---|---|---|
1 | GBPJPYの自動売買 | 15年 | 30万円 | 4200万円 | 30万円 |
2 | 米国株インデックスの積立 | 35年 | 3000万円 | 1億円 | リターンゼロ |
3 | 暗号資産の積立 | 10年以上 | 30万円+月5千円 | 数百倍? | 元本がゼロになる |
4 | 日足の裁量トレード | 未定 | 未定 | 未定 | 元本がゼロになる |
5 | 個別株の長期保有 | 未定 | 1銘柄30万円 | 未定 | 元本がゼロになる |
GBPJPYの自動売買
この記事の前半で紹介した戦略です。
この戦略は4時間足のトレンドフォローなのでかなり時間が掛かってしまいます。30分~1時間足くらいで取引回数が稼げる戦略を追加しようと検証・開発を行っています。勝率重視の戦略がつくれるとなお良しです。
自動売買は決められたことを愚直に・複数同時進行で・確実にやることが得意
これに尽きます。あとは、元本と目標金額、期間を明確に立てやすいのも良い点です。
一方で、「取引会社に依存する」「メンテナンスが必要になる」などの注意点もあります。
米国株インデックスの積立投資
これは老後資金のための積立投資です。
1億円のリターンの実現には、米国株が年利平均7%で上昇する必要があります。過去200年の実績がありますが、この先も実現するかどうかは分かりません。
ただし、米国の経済活動という強烈な根拠があります。
また、積立(ドルコスト平均法)なのでダメになるケースはかなり限られています。3000万円弱の積立を行う予定ですが元本割れの可能性は低く、最悪のケースでも貯金の役割は果たせそうです。
積立投資まとめ&Googleシートによる検証と運用管理
投資歴11年の筆者が、1.実際に行っている積立 2.積立投資の根拠 3.Googleシートでの運用管理 など、老後に備える積立NISAやiDeCoを活用した投資について、まとめています。
learn-to-invest/investing-for-retirement