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株式投資やFXで100万円を10年で2000万円にすることを目標としたときに、1年の平均利率がどれくらいあれば達成できるのか――。これを年平均成長率といいますが、この計算、単純なようで式を知らないと計算できません。今回は、この計算方法を解説します。すでに知ってる方はスルーしてください笑
複利とは
一言に「毎年○○%の利益で運用していく――」といっても、単利と複利の2通りあります。まず、単利は元金が固定です。例えば、100万円を単利・年5%で運用すると、何年たっても毎年5万円の利益です。それに対して、複利・年5%で運用したときの年利は、1年目が5万円、2年目5.25万円、3年目5.51万円と増えていき、10年目には7.75%になるんです。なぜかというと、前年の利益を含めた金額を元金として運用していくから。その効果は利率が大きくなればなるほど、指数関数的に大きくなっていきます。複利はとんでもない力を秘めているんです。
単利
100万円を単利・年5%で10年間運用すると、150万円になる。
複利
100万円を複利・年5%で10年間運用すると、162.88万円になる。
2.72の法則
これは、今回、複利について調べていて初めて知ったんですが、「へえ〜!」と思ったので、皆さまにもご紹介を。
72の法則は、複利のとき、預けた(または借りた)金額が何年(または何か月)で元の2倍になるかを概算する方法であり、72を利率(%)で割った値がほぼ正しい期数になる。また逆に、72を期数で割った値がほぼ正しくその期数で2倍になる利率になる。
つまり、「資金がある利率で2倍になるのに何年かかるか」を求めるのなら、この法則で簡単に計算できますよー、という法則です。これはなかなか便利。
例1. 利率(年)が5%の場合
例2. 50%の場合
どちらも、確認のために計算してみましたが、まさしくでした。「72」というのは不思議な数字ですね。
CAGR(年平均成長率)
さて、前置きが長くなりました。一番みなさんにお伝えしたかったのはこれなんです。CAGRとかいってしまうと、なにやら小難しい雰囲気を感じるかなと思いますが、実のところ、まったく難しくありません。
CAGRとは
Wikipediaで調べてみると次のように記載されています。
年平均成長率(ねんへいきんせいちょうりつ、Compound annual growth rate, CAGR)とは、指定した期間に亘る成長率 から、1年あたりの成長率として算出した幾何平均のことである。
CAGRとか成長率とか、幾何平均とか、、ややこしいですね・・・。
かいつまんでいうと、
「ある資金をある金額まで増やすのに、何%の複利で運用していくと達成できるの?」
ということがわかるようになります。あとは公式に当てはめればいい。テストにでるわけでもないので、それでいいんです。
CAGRを計算する
公式は次のとおりです。
これをもとに、何か例題を解いてみましょうか。
何でもいいのですが、、例えば、100万円の資金を5年で10倍に、つまり1000万円にするには、年利何%で運用できればいいのかを計算してみるとします。
公式に当てはめると次のようになります。
毎年、58.5%ずつ資産を増やしていけば5年で1000万円になるということですね。結構大変。
複利で失敗しないために
複利で運用していくうえで、注意点が2つあります。
- 同じパーセンテージでも勝ちと負けでは全然違う
- 複利で運用するなら、その間、できる限り損失があってはならない
これ、ホントに大事です。これらを守る守らないで、億り人と破産者くらいの違いがでてきます。詐欺にあったりもするかもしれないですね。
いや、決して大げさではないです。ホントに。理由がわからない方、知りたい方は、「複利の罠」をお読みください。ぜひ。
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