どんな記事
投資をはじめてしばらくしてくると、価格が動きやすい時間帯 があることに気付きます。それは、FXや株、コモディティなんかも、大体似通ったタイミングだったりします。
でもどうでしょう。
はたして、そのタイミングをすべて把握できていますでしょ うか――?
ぼくは正直、自信がありません笑
「すべてを網羅的にまとめたような記事があったら便利だよなあ」ということで、記事をつくってみました!
この記事を読んでいただくと、網羅的に価格が動きやすいタイミングがわかります。日、週、月、四半期、年のすべて記載していますし、今後、記載のないものを見つけたらどんどん足していくつもりです。
ぜひ、ご活用ください^^!
追記
2016年12月4日
日々の時間に『日足と時間足の「終値の違い」』を追記しました。
2017年5月4日
一部、読みやすいように修正しました。
日々の時間
まずは、トレードをする上で最も接する機会が多い「日々の動きやすい時間帯」についてまとめてみました。
東京・ロンドン・ニューヨークの取引時間
各国の取引時間を図にすると次のようになります。
注目するべき時間
以下、一日の中で値段が動きやすいとされている時間のまとめです。
時刻 | |
---|---|
08:30 | 日本の経済指標発表(消費者物価指数など) |
08:50 | 日本の経済指標発表(日銀「短観」など) |
09:00 | 東京市場開始 |
輸出・輸入企業が9時と同時にマーケットに参加する場合があり、相場が動くことがある(らしい)。 | |
09:55 | 日本の銀行が仲値を決定する時間 |
輸出企業の決済が多いとドル売りに動きやすく、輸入企業の決済が多いとドル買いに動きやすい。 | |
10:30 | オーストラリアの経済指標発表時間 |
15:00 | 東京市場のオプションの判定時間 |
16:00 | ロンドンのフィキシング時間(Fixing time|英時間08:00) |
仲値ロンドン版。 | |
日本の投信がこのフィキシング・レートを使うことがあるため動きやすい。 | |
~17:00 | 引き続き欧州地域の経済指標発表時間 |
21:30 | 米国経済指標発表時間 |
雇用統計やGDPなど米国の主要経済指標はこの時間に発表される。 | |
~23:00 | 引き続き米国経済指標発表時間 |
00:00 | ロンドンのフィキシング時間(Fixing time|英時間16:00) |
03:00 | シカゴ先物市場の取引清算に向けて動きやすくなる |
04:15 | シカゴ取引時間終了 |
06:00 | ニューヨーク取引時間終了 |
デイトレードをやらない筆者にとって、このあたりはまったく気にしてこなかった部分です。大変勉強になりました。
日足と時間足の「終値の違い」
日足と時間足の「終値」には明確な違いがあるそうです。どうやら「終値の信ぴょう性」に関わるものらしい。その違いとは、次のようなことでした。
時間足の終値
5分、15分、1時間等と時間ごとにただ区切ったもの
日足の終値
「その日の終わり」であるから、様々な市場参加者の心理や思惑がともなったもの
市場参加者はあなたと同じ人間である。生活のサイクルがある。「日足の終値」はつまりNY時間の取引が終わる時間である。市場参加者には様々なルールがかせられていることが多い。職業として市場に参加しているものの中には、ポジションを持ち越せないというものが多くいる。そういう参加者の心理が「日足の終値」には多く込められている――。時間足にはそれがない――。その点で信ぴょう性が変わってくるということらしい。
時間足でのトレードが悪いということではないみたいです。ただ、上記のような意味の違いがあるということらしいです。
週ベース
週ベースでみると次のような特徴があるようです。
- 週明けに作ったポジションを週末にとじる(という動きがあるらしい)
- つまり、月曜日に高値、金曜日に安値をつけやすい(らしい)
- 水曜日あたりに逆の動きになりやすい
- 実需(輸出・輸入企業)は週明けに動きやすい
このあたりは、全然実感がないですね。今度検証してみようかな。
毎月注目されるスケジュール
月ベースでみると、次のとおりです。
定期 | |
---|---|
第1火曜日 | オーストラリア準備銀行(RBA)金融政策委員会 |
第1水・木曜日 | 英国中央銀行(BOE)政策金利発表 |
第1木曜日 | 欧州中央銀行(ECB)理事会(原則月2回) |
第1金曜日 | 米国の雇用統計 |
5・10日 | 決済処理が行われる商習慣がある(輸入決済が多いらしい) |
下旬 | 米国の住宅関連指標 |
月末 | 輸出・輸入企業などの実需※ |
その他 | |
---|---|
毎月開催 | 日本銀行金融政策決定会合(日程は事前に発表される) |
1ヶ月半に1回開催 | 米連邦準備理事会(FOMC) |
投信設定 | 大型投信の設定が月初や月末に多くある |
月単位のイベントはよく耳にするイベントが多いですね。
四半期で区切ってみると
四半期ベースでは次のような特徴があるようです。
外債の利金・配当の円転
2月、5月、8月、11月のそれぞれ15日に集中している(らしい)。数日前から値動きがでやすい。
四半期末
外国の企業やファンド、機関投資家は四半期決算を重視するところが多いため、3月末、6月末、9月末、12月末の近くは相場が動きやすくなる。利食いなどが多くみられるため、それまでのトレンドの反対に動くことがある。
ヘッジファンドの解約ルール
ヘッジファンドの解約には「その45日前までに連絡が必要」というルールがあります。1年で決算が集中する11月と12月の45日前にあたる10月15日や11月15日は注意が必要。リーマンショック以来注目されるようになってきた。通常はあまり意識されないが相場が大きく揺れるとこの話がでやすくなる。
第4四半期
四半期の中で一番注目されるのは第4四半期。大恐慌やブラックマンデーがあった10月があり、その年のすべての成績、着地が意識される四半期。
今まで四半期区切りで考えてみたことがまったくなかったのでここも大変勉強になりました。こういうポイントが意識されているんですね!
年・年度では
過去20年の平均的な値動き
1年の平均的な値動きを算出してみると次のようになります。
これは以前必要に迫られてつくったものです。日経平均あたりはけっこうアノマリーどおりに動いてきたみたいです。法則があるからアノマリーになって、アノマリーになると「共通認識があるからそのように動く」なんて側面もでてくる。面白いもんですね。
過去のデータから注意すべき月
過去のデータを見ると、特徴的な月が浮かび上がってきます。
3月
3月31日の期末日の数日前から相場が動きやすくなる。「年度末はドル買い需要が多い」という声もあれば「そんなことはない」という声も。翻弄されやすい時期といえそう。とくに3月31日の仲値前 後は要注意とのこと。
5月
いわずと知れた「Sell in May」。為替はゴールデンウィークが動きやすいとのこと。
8月
プロはかなり警戒する月のよう。理由は以下の大きな事件が起きた月だから。
過去の出来事 | |
---|---|
1971年8月15日 | ニクソン・ショック(ドルと金との兌換停止を宣言) |
1990年8月2日 | イラクのクウェート侵攻 |
1998年8月17日 | ロシアのデフォルト |
2007年8月9日 | リーマン・ショック前年のパリパショック |
9月
為替のプロが最も警戒する月。
過去の出来事 | |
---|---|
1985年9月22日 | プラザ合意(翌日の1日で一気に20円の円高に) |
1992年9月 | ポンド危機(ポンドがジョージ・ソロスに売り浴びせられた) |
2008年9月15日 | リーマン・ショック(いわずと知れた世界金融危機) |
10月
ブラックマンデーとブラックサーズデーが起きた月。
過去の出来事 | |
---|---|
1929年10月24日 | NY株の大暴落(ブラックサーズデー) |
1987年10月19日 | ブラックマンデー |
1998年10月 | ヘッジファンドLTCMがロシア危機で破綻。2日間で20円の円高に |
2009年10月 | ギリシャの政権交代で発覚した財政赤字から欧州債務問題に |
過去の危機があった月を頭に入れておくことも必要なんですね!
まとめ
いかがでしたでしょうか。こうやってまとめてみるとけっこう色々とあるものですね。この記事が少しでもお役にたてば幸いです!
間違いはないように配慮して作成しましたが、もし何かお気づきの点があればコメントや各SNSを通じてお知らせいただけると大変たすかります! では!
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