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株式投資やFXの専業トレーダーを目指す上で、「資金力の違いによる格差の広がり」は大きな壁となります。資金力のある人は大きなリスクを取る必要がなく、資金力のない人は〝大きなリスクを取る必要が出てくる〟からです。今回は資金力と格差の関係についてすこし掘りさげてみます。
資金力は大きくものをいう
資金力は大きくものをいいます。それはもう大きく。兼業ならまだいいんですけど、専業になると大きな大きな影響を与えます。
筆者は専業を目指しているんですけど、最低でも1億はないといけないなということで、その1億円を当面の目標にしています。計算では10年でいけるんじゃないかなと虎視眈々とたくらんでいます。
運用資金2000万円の場合
運用資金2000万円で、専業トレーダーになったとします。平均で年率20%ほどの運用益をあげる自信があり、実際に10年間の最高リターンは年率40%、最低リターンが0%、平均すると20%だったとします。そして専業なので、年間収益の400万円は生活費にあてたとします。
利益 | 生活費 | 残高 | ||
---|---|---|---|---|
元金 | 2000万円 | |||
1年 | 20% | 400万円 | 400万円 | 200万円 |
2年 | 0% | 0万円 | 400万円 | 1600万円 |
3年 | 30% | 480万円 | 400万円 | 1680万円 |
4年 | 30% | 504万円 | 400万円 | 1784万円 |
5年 | 40% | 714万円 | 400万円 | 2098万円 |
6年 | 0% | 0万円 | 400万円 | 1698万円 |
7年 | 10% | 170万円 | 400万円 | 1468万円 |
8年 | 10% | 147万円 | 400万円 | 1215万円 |
9年 | 20% | 243万円 | 400万円 | 1058万円 |
10年 | 40% | 423万円 | 400万円 | 1081万円 |
上記のように10年間負けなし平均リターンが20%でも、運用資金は半分になってしまいます。しかも、10年の間に急な出費があったらどうなるでしょうか。そして実際には、個人であれば20%の税金がかかり、消費税が増えたりインフレなどの影響もうけます。何が言いたいかというと、「2000万円じゃ全然たりませんね――」ということである。
2億円になると
さて、2000万円が2億円になるとどうなるでしょうか。
利益 | 生活費 | 残高 | ||
---|---|---|---|---|
元金 | 2億円 | |||
1年 | 20% | 4000万円 | 400万円 | 2億3600万円 |
2年 | 0% | 0万円 | 400万円 | 2億3200万円 |
3年 | 30% | 6960万円 | 400万円 | 2億9760万円 |
4年 | 30% | 8928万円 | 400万円 | 3億8288万円 |
5年 | 40% | 15315万円 | 400万円 | 5億3203万円 |
6年 | 0% | 0万円 | 400万円 | 5億2803万円 |
7年 | 10% | 5280万円 | 400万円 | 5億7683万円 |
8年 | 10% | 5768万円 | 400万円 | 6億3051万円 |
9年 | 20% | 12610万円 | 400万円 | 7億5261万円 |
10年 | 40% | 30104万円 | 400万円 | 10億4965万円 |
こちも10年負けなし平均リターンが20%ですが、スタート資金を2億円とすると10年で資産が5倍以上となって10億円を超える展開となりました。
ふたつの例の格差の拡大はパフォーマンスの違いによるものではなく、スタートの資金量だけの違いによるものです。
いかに資金力が大きくものをいうのか。改めて整理してみるとよくわかりますね。
このような理由から、筆者は、兼業で1億円を目指すわけです。

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