02 - 2. 簡単だけど誤解されがち 投資の「勝つ」って何?

Posted on June 9th, 2019Updated on February 21st, 2020
02 - 2. 簡単だけど誤解されがち 投資の「勝つ」って何?

※ この記事は最終更新日から4年以上が経過しています。

どんな記事?

初心者と安定的に勝てる投資家では、実は「勝つ」の認識が違かったりします。

「勝つ」をどう捉えるのか

ここを最初から正しく認識できていると非常に強いです。

「勝つ」の認識が違う

「勝率90%でもトータル損失になることがある」

こう聞いたとき、あなたはどう思うでしょうか?

もし、あなたが少しでも驚くのだとしたら、多分、トレード1回ごとの勝ち負けに固執する傾向があるのだと思います。「まあ、あり得るよね」と思える人は、投資の勝ち負けに一定の理解がある方なのだと思います。

勝率90%でもトータル損失

この図を見るとひと目で分かると思います。

勝率90%でトータル損失

日本の個人投資家に多い「コツコツドカン」です。「コツコツ勝って、ドカンと負ける」ですね。投資が上手くいかない典型例です。

つまり、勝率だけでは不十分

では、他に何が必要なのか? それは、同様に先の図から分かります。

1トレードの利益と損失のバランス

つまり、「利益と損失のバランス」ですね。専門用語で「リスクリワード比率」と言います。このブログでも「RR比」という記述でよく出てきます。

じゃあ、「勝つ」って何なのか

「勝つ」とは、トータルでプラスの収益になること

これに尽きます。

こんなことは今さら言わなくても、投資をやっている全ての人は分かっていることだと思います。なぜなら、「みんな儲けるために投資をはじめるから」です。「面白いから」という理由だけで投資を続けられる人はあまりいないと思います。もしそんな人がいたら変態ですね。

で、みんな本当は分かってるはずなんですけど、「トータルでプラスの収益」を目指していくうちにだんだんとズレていって、何となくたどり着いてしまうのが「勝率」なんですね。

分かりやすいですもんね。

でも、それじゃあ足りないと。そういうことなんです。

勝率100%はムリ

ちなみに、勝率が100%ならRR比なんて全く気にする必要ありません。なぜなら、負けないからです。

でも、勝率100%はどうあがいてもムリです。それはもう100%ムリなんです。だとすると、RR比はやっぱり必要なんですね。

期待値と損益分岐点

実は、勝率とRR比で「投資の期待値と損益分岐点」を計算することができます。このカラフルな図はその関係を表すもので、この図を見ると「何を目指せば良いのか」がよく分かると思います。ちなみに、期待値とは「期待される1トレードあたりの利益」を指します。

単利の損益分岐点

この図の青と水色の境い目が、トータルの損益がプラスマイナスゼロになるラインです。つまり、損益分岐線ですね。この線よりも右上なら期待値がプラス。言い換えるなら「トータルでプラスの損益になる」ということです。筆者は、この図の右上に残ることが投資の「勝つ」だと考えています。

「勝つ」は2パターンしかない

で、「勝つ」には大きく2パターンしかありません。

① 大きく勝つ

つまり、勝率は低いけど、大きな利益を獲ることができるパターンです。

こんな感じですね。

大きく勝つ

② たくさん勝つ

一方でたくさん勝つ方法もあります。コツコツ勝ってドカンと負けるけどトータルはプラス収益なパターンですね。

たくさん勝つ

利益の見込み

実は、上の①と②のパターンはどちらも同じくらいの期待値です。

① 33% × 3.5 - 67% × 1 = 0.485
② 60% × 1.5 - 40% × 1 = 0.5

では、もし2つの手法に次のような違いあるとすると、どちらが良い手法と言えるでしょうか?

① 1ヶ月に20回、同じ条件で取引できる
② 1ヶ月に5回、取引できる

当然、①の手法の方が優秀ですね。

期待値だけでなく取引回数も重要で、同じくらいの期待値の手法があるとすると、よりエントリーのタイミングが多く見つけられる手法の方が有利です。

期待できる一定期間の収益の見込み

期待値×一定期間に見込める取引回数\text{期待値} \times \text{一定期間に見込める取引回数}

まとめ

安く買って、高く売る

投資でやるべきことは、たったこれだけです。

難しく考える必要は全くありません。

ただし、そこには「10回やったら何回うまくいくのか」とか、「失敗の損失と成功の利益のバランス」なんかを考える必要があります。それが勝率とRR比ですね。

とにかく勝率とRR比を意識して、期待値がプラスになるトレードだけを繰り返し行っていけば、自ずとプラスの収益になります。

この記事の内容だけでは不十分

この記事の内容に加えて、実際の投資では「運用資金」についても考える必要があります。

  • 1取引でとるリスク
  • 単利か複利か

このあたりまで理解すれば、投資を大きく捉える〝概念〟については十分です。詳しくは、次回の記事で。

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投資初心者の同僚にイチから投資を教えることに。せっかくなので「教える過程」をまるっと公開。まずは「あとは経験を積むだけ!」な状態を目指してもらいます。

yuya takahashi

タカハシ / 11年目の兼業投資家

投資やプログラミング、動画コンテンツの撮影・制作・編集などが得意。更新のお知らせは、LINE、メールで行っています。

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