どんな記事?
初心者と安定的に勝てる投資家では、実は「勝つ」の認識が違かったりします。
「勝つ」をどう捉えるのか
ここを最初から正しく認識できていると非常に強いです。
「勝つ」の認識が違う
「勝率90%でもトータル損失になることがある」
こう聞いたとき、あなたはどう思うでしょうか?
もし、あなたが少しでも驚くのだとしたら、多分、トレード1回ごとの勝ち負けに固執する傾向があるのだと思います。「まあ、あり得るよね」と思える人は、投資の勝ち負けに一定の理解がある方なのだと思います。
勝率90%でもトータル損失
この図を見るとひと目で分かると思います。
日本の個人投資家に多い「コツコツドカン」です。「コツコツ勝って、ドカンと負ける」ですね。投資が上手くいかない典型例です。
つまり、勝率だけでは不十分
では、他に何が必要なのか? それは、同様に先の図から分かります。
つまり、「利益と損失のバランス」ですね。専門用語で「リスクリワード比率」と言います。このブログでも「RR比」という記述でよく出てきます。
じゃあ、「勝つ」って何なのか
「勝つ」とは、トータルでプラスの収益になること
これに尽きます。
こんなことは今さら言わなくても、投資をやっている全ての人は分かっていることだと思います。なぜなら、「みんな儲けるために投資をはじめるから」です。「面白いから」という理由だけで投資を続けられる人はあまりいないと思います。もしそんな人がいたら変態ですね。
で、みんな本当は分かってるはずなんですけど、「トータルでプラスの収益」を目指していくうちにだんだんとズレていって、何となくたどり着いてしまうのが「勝率」なんですね。
分かりやすいですもんね。
でも、それじゃあ足りないと。そういうことなんです。
勝率100%はムリ
ちなみに、勝率が100%ならRR比なんて全く気にする必要ありません。なぜなら、負けないからです。
でも、勝率100%はどうあがいてもムリです。それはもう100%ムリなんです。だとすると、RR比はやっぱり必要なんですね。
期待値と損益分岐点
実は、勝率とRR比で「投資の期待値と損益分岐点」を計算することができます。このカラフルな図はその関係を表すもので、この図を見ると「何を目指せば良いのか」がよく分かると思います。ちなみに、期待値とは「期待される1トレードあたりの利益」を指します。
この図の青と水色の境い目が、トータルの損益がプラスマイナスゼロになるラインです。つまり、損益分岐線ですね。この線よりも右上なら期待値がプラス。言い換えるなら「トータルでプラスの損益になる」ということです。筆者は、この図の右上に残ることが投資の「勝つ」だと考えています。
「勝つ」は2パターンしかない
で、「勝つ」には大きく2パターンしかありません。
① 大きく勝つ
つまり、勝率は低いけど、大きな利益を獲ることができるパターンです。
こんな感じですね。
② たくさん勝つ
一方でたくさん勝つ方法もあります。コツコツ勝ってドカンと負けるけどトータルはプラス収益なパターンですね。
利益の見込み
実は、上の①と②のパターンはどちらも同じくらいの期待値です。
① 33% × 3.5 - 67% × 1 = 0.485
② 60% × 1.5 - 40% × 1 = 0.5
では、もし2つの手法に次のような違いあるとすると、どちらが良い手法と言えるでしょうか?
① 1ヶ月に20回、同じ条件で取引できる
② 1ヶ月に5回、取引できる
当然、①の手法の方が優秀ですね。
期待値だけでなく取引回数も重要で、同じくらいの期待値の手法があるとすると、よりエントリーのタイミングが多く見つけられる手法の方が有利です。
期待できる一定期間の収益の見込み
まとめ
安く買って、高く売る
投資でやるべきことは、たったこれだけです。
難しく考える必要は全くありません。
ただし、そこには「10回やったら何回うまくいくのか」とか、「失敗の損失と成功の利益のバランス」なんかを考える必要があります。それが勝率とRR比ですね。
とにかく勝率とRR比 を意識して、期待値がプラスになるトレードだけを繰り返し行っていけば、自ずとプラスの収益になります。
この記事の内容だけでは不十分
この記事の内容に加えて、実際の投資では「運用資金」についても考える必要があります。
- 1取引でとるリスク
- 単利か複利か
このあたりまで理解すれば、投資を大きく捉える〝概念〟については十分です。詳しくは、次回の記事で。
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