破産の確率#2: 破産の確率を左右する3つの要素

破産の確率#2: 破産の確率を左右する3つの要素
株式投資やFXの長期的なリスクを測る「破産の確率」の計算には、大きく3つ、厳密には5つの要素が必要になります。ネット上だとあまり触れられない(ややこしいからかな?)ものも含まれていると思います。でも、そこがけっこう重要なんじゃないかと思っていて、今回はこれらの要素について少し掘り下げて解説をしてみようと思います。

破産の確率を左右する3つの要素

  1. 勝率
  2. リスクリワード(ペイオフ)比率
  3. 3つ目の重要な要素
  4. バルサラの破産表
  5. 「定額・定率」と「資金量」
  6. 破産の確率と投資
  7. おまけ: 99%の勝率で破産
  8. もうひとつおまけ: 破産の確率 計算機

1. 勝率

勝率(%) = 勝った取引回数 / すべての取引回数

投資をしていく上で、多くの人が「勝率」を重要視していると思います。この勝率が何%なら破産せずに利益を重ねていくことが出来るのでしょうか?

改めて考えてみると、勝率だけで「何%なら」という答えはなかなか出せないと思います。
それは、勝率だけでは破産の確率を測るのに不十分だからですよね。

あたりまえの話ですけど、勝率100%の投資なら破産することはないです。
でも、ひとたび勝率が100%を下まわると、たとえ勝率が99%だとしても、破産することはあり得るんです。

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2. リスクリワード(ペイオフ)比率

それでは破産の確率を測るのに勝率だけでは不十分であるなら、他にはどのような要素について考えればいいのでしょうか?

たとえば勝率が50%の投資があるとします。
100回その投資をすれば50回勝って50回負ける。勝つときは2万円の利益で負けるときは1万円の損失という条件。
こんな投資ならどうでしょうか?

おそらく「破産しない」と思うのではないでしょうか。
そのイメージはおそらく正しいです。この条件でムリせず投資をすれば破産の確率は低いです。

ここでいうところの「利益が2万円で損失1万円」――つまり「利益と損失の関係」もすごく大切な要素なんです。

リスクリワード(ペイオフ)比率 = 利益の平均 / 損失の平均

これはリスクリワード比率とかペイオフレシオと言われていて、上のたとえであればリスクリワード比率は「2」になります。

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3. 3つ目の重要な要素

実はもうひとつ重要な要素があります。
個人的にはこれが1番大切な要素なんじゃないかと思っているんですけど、ここまで触れているウェブの記事は少ない気がします。ややこしいからでしょうか・・。でもこれ、ホントに大切なんです。

それは投資1回あたりに想定する「損失の割合」です。
つまり1回のトレードで「これくらいの損失なら大丈夫ですよという」許容する損失の割合ということです。(以下の記事では「損失の許容」とします)

損失の許容(%) = 1回の取引で許容する全投資資金に対する損失の割合

「損失の許容」の変動による「破産の確率」の増減

ruin_損失の許容

上でのたとえで、勝率50%、リスクリワード比率が2の投資がありました。
勝つときは2万円の利益で負けるときは1万円の損失であるということでした。
これを1口として何口からでも投資できるとします。そして最初の資金は100万円。
100万円に対する1%は1万円ですから、1口の損失の許容は1%となります。

これを5口でトレードすると損失の許容は5%になりますが、その場合でも破産の確率は0%です。
しかし10口(10%)にしたところから破産の確率が上がり始め、15口(15%)で4%、30口(30%)で20%になります。
このように1回あたりの「損失の許容」もすごく大切な要素なんです。

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4. バルサラの破産表

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この表の推移をみれば、損失の許容の増減が破産の確率に大きな影響を与えることが分かってもらえるのではないでしょうか。
もちろん勝率やリスクリワード(ペイオフ)比率もすごく重要な要素です。
でも、それと同じくらい「損失の許容」も意識してトレードしていかないと、5年、10年と投資の世界で生き残っていくことはむずかしいのではないかなと思います。

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5. 「定額・定率」と「資金量」

さて、実はあとふたつ破産の確率を左右する要素があります。
それは資金の割合が「定額」であるか「定率」であるかということ。そして投資を始めるときの「資金量」です。

定額: 100万円の資金に対して損失の許容を20%とした場合、当初の資金100万円が投資の結果によって増減しても常に20万円の許容で投資し続ける。(資金が200万円に増えても20万円。減って50万円になっても20万円のまま。)

定率: 同様に損失の許容を20%とした場合、投資の結果によって増減した資金の20%の許容で投資をする。(資金が200万円に増えた場合は40万円。資金が50万円になった場合は10万円とする。)

上にのせた表は全て損失の許容が「定額」の場合のものでした。
下に「定率」で、スタートの「資金量」を変えたものをいくつかあげてみます。すべて損失の許容30%のもので、定額、定率70万円、定率1千万円、定率1億円と推移します。

バルサラの破産表、「定額・定率」と「資金量」での変化

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定率とすることで損失発生時のリスクを軽減しながら、利益が生じているときにはそのチャンスをより追求していくことができます。これによって破産の確率がおさえられたことが分かると思います。
また定率で他の要素が一定の場合には、スタートの資金量が多いほうが破産の確率がおさえられることも分かると思います。

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6. 破産の確率によるリスク管理

破産の確率が高い条件下であるなら、投資をする意味は「まったくない」と思います。
なぜなら続ければ続けるほど、その高い破産の確率通りの結果になってしまうからです。
それであれば「投資をしないほうがよっぽど有益なのでは?」と思うんですね。

ギャンブル的に1回2回投資をする程度であればビギナーズラックで大きな利益をあげることもあり得るとおもいますけど、継続的に利益をあげていくことはすごく難しい話になってきます。
なので、やらない方がよっぽど有益。
もっと言えば、破産の確率が高い条件下で投資を続けることは、市場の他人に無償でお金をあげているのと大差ないと思うんです。

だからと言って、単純に「損失の許容」を下げてリスクを低くすればいいのかと言うと、下げすぎると今度はもったいないわけで。

じゃあ、どうすればいいのか。

日頃のトレードの記録をつけて自分のトレードルールを作れば良いんですね。
そしてそのトレードルールの勝率やリスクリワード比率を計算して、バルサラの破産表を使って資金の割合を決める。
そうしていけば絶妙なラインを狙うことができます。破産の確率をコントロールすることができます。

破産の確率を計算するためのデータは計測期間が長ければ長いほど良いです。また破産の確率は1%以下が理想です。

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7. おまけ: 99%の勝率で破産

ruin_勝率99%での破産とは

冒頭にあった「勝率が99%で破産する条件」はこのようになります。よっぽど下手でない限りは大丈夫ですね( ゚д゚)ハッ!

8. もうひとつおまけ: 破産の確率 計算機

自分のトレードの破産の確率を計算することができます。

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