破産の確率#1(追記あり)

破産の確率#1(追記あり)
破産の確率をつかうことで、株式投資やFXの長期的なリスクを測ることができます。そうすると、数年に一度の金融ショックがあっても資金が尽きずに、継続して投資に取り組むことができるようになります。そんな破産の確率について、ちょっとだけシリーズで掘り下げていきたいと思います。
2016年4月7日追記
バルサラの破産表破産の確率によるリスク管理を追記しました。

破産の確率 #1

  1. 破産の確率とは
  2. 資金の割合による「破産の確率」の変化
  3. 「投資金の3分の1」ルール
  4. バルサラの破産表
  5. 破産の確率によるリスク管理
  6. 破産の確率と3つの要素
  7. おまけ

1. 破産の確率とは

たとえば、勝率が6割の投資があるとします。勝つときの利益と負けるときの損失は同じ金額(勝つときが1,000円の利益なら、負けるときも1,000円の損失)。それを次のようにチャレンジするとどうなるかイメージしてみてください。

1.毎回、投資金の全額で投資をする。
2.毎回、投資金の1%だけで投資をする。

ほとんどの人が「1」の場合はすぐに破産してしまうイメージをもつと思います。運がよくても数回で破産してしまう。資金が尽きて、場合によっては負債を抱えて、強制的に市場から撤退することを余儀なくされる――と、イメージすると思います(ちょっと大げさかな?)。
「2」の場合はどうでしょうか。儲かるかどうかは別として、なんとなく破産はしないだろうなというイメージになるんじゃないでしょうか。
実は、この直感的なイメージってけっこう正しいんです。でも、これを数学的に導き出すのはなかなか難しいですよね。これを実際に導き出したのが「破産の確率」。これを把握しながトレードすることが凄く大切だなと考えています。

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2. 資金の割合による「破産の確率」の変化

この「勝率が6割で、利益と損失が1:1」という条件のもとで、「投じる資金の大きさ」を変えると破産の確率はどのように変化するでしょうか。

1回の取引で資金の5%を使ったとき 破産の確率0%
10%のとき 1%未満
20%のとき 10%
30% 50%
40% 100%

投資金の40%を投じて売買を続けていくと破産の確率は100%です。いつか必ず破産してしまいます。もちろん例外はあって、たとえば大きな利益を出してそこで投資をやめてしまえば破産することはないです。ここでの話はあくまでも「この条件で投資を続けていくと」ということ。勝ちが続くときもあれば負けが続くこともあるけれど、いつも40%の資金を投じていると、負けが続いたときとか大きな金融ショックがあったときに耐え切れなくなって破産してしまうよね――ということです。

投資金に対して40%のリスクをとるというのは意外と身近な話で、そういう投資家はけっこういると思います。でもあえて言わせてもらうと、これって実はけっこう危ないんです。

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3. 「投資金の3分の1」ルール

このルール、聞いたことある人多いんじゃないでしょうか。FXとかレバレッジの効く投資で、「証拠金は資金のどれくらいにしたらいいの?」に対する答えです。これって、あくまでも投資金に対する証拠金の比率であって、ちゃんとリスクを表しているものではないんです。
じゃあ、「投資金の3分の1」っていうと実際はどのくらいのリスクをとっているんでしょうか。そもそも、リスクはどうやって測ればいいんでしょうね。

リスクを測る

国内の東京金を例に考えてみます。投資金は100万円で、証拠金は10万円。
この記事をつくっている今日を基準に考えます。昨日の東京金の最大の値幅(高値と安値の差)は42円でした。これをさかのぼって平均したものをATRといって、東京金の20日ATRは今62円です。この62円がポイント。これから値段が上がるか下がるかはわからないけれど、この62円が「今日は動いても大体これくらいだな」という目安になるんです(突発的な値動きは別の話)。考えていた方向に62円動けば利益だけど逆の方向に動くと損失になる。今日、東京金にポジションを持つということは、この62円の利益を狙いながら、62円のリスクを背負っているということになるんです。

「投資金の3分の1」ルール、実際どうなの?

この「62円」を使えばリスクが測れます。東京金は1,000グラムごとの投資なので、今日東京金で1枚ポジションをもつということは、62,000円の利益を狙いながら、62,000円のリスクを背負っているということになります。

さて、投資金100万円、証拠金は10万円でした。3分の1ルールだと30万円まで、つまり3枚までポジションをもてるということになります。
62,000円×3枚の186,000円。
これが「投資金の3分の1」ルールで一日に背負うリスクなんです。

よし、ひと安心。
背負っているリスクが約2割なら、破産の確率は10%だな(上記参照)――と思うのは少し早いです。今までの話は「勝率が6割だったとき」のこと。しかも、勝つ時と負ける時の割合は同じというのが条件です。勝率が5割になったり、損失の割合のほうが大きくなったりすると、あっという間に破産の確率は跳ね上がります。もっと言うと破産する確率が10%なだけであって、それで儲かるとは限らないんです。数学的にみると、実は思っている以上にシビアな世界なんです。

「投資金の3分の1」ルール。リスクの測り方としては不十分ですけど、目安としては的外れではないのかもしれないです――が、利益をだすのであれば破産の確率は1%以下を目指したいですね。それくらいになると、安心して投資していられます。

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4. バルサラの破産表

損失の許容1%

ruin_fa_1%

これはバルサラの破産表と言うもので、破産の確率を表にしたものです。リスクを1%に限定した場合の表。
勝率が50%で利益と損失が1:1の条件であっても、ずっと投資を続けていくと、いつか破産してしまうんです。けっこうシビアです。

損失の許容15%

ruin_fa_15%

これはリスクを15%まで許容した場合。オレンジと黄色のエリアが広がったのが分かると思います。

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5. 破産の確率によるリスク管理

ここまで読んでくれた方は、勝率や利益と損失の割合、トレードごとのリスクの割合が大事であることをなんとなく感じてもらえたんじゃないでしょうか。
では、これらが大事なのはわかりました。じゃあ、どうすればいいの?――実はすごく単純なんです。

すべてのトレードで、投資金に対して15%なり1%のリスクで損切りを必ず設定すればいいんです。
そして、たとえば15%のリスクをとるなら、勝率が6割以上で利益は損切りの2倍。勝率が7割なら利益は損切りと同じくらい。これを継続すればいいだけなんです。
これを続けていければ少なくとも破産はしないです。何よりも目指すべき数字があることが1番大切なことなんです。

東京金で具体例をあげると、100万円の投資金であるなら損切りをマイナス15万円のところに仕掛けておく。4,300円で1枚ポジションをもったのであれば4,150円で損切りの注文を出す。そして、勝率は7割。利益を出すときは15万円以上の利益を上げる。これが出来ていれば、おのずと利益は積み上がっていくんです。

この目安がわかっているだけで、トレードへの意識が変わってくると思います。
まずはトレードの記録をつけること。これは絶対だと思っています。

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6. 破産の確率を左右する3つの要素

#2のテーマとします。こうご期待!

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7. おまけ

おまけと言うか余談ですけども、東京金のリスク管理は、投資金が100万円の人には少し難しいことになります。
東京金なら、金ミニという銘柄で運用すればいい話なんですけど、ガソリンとか燃料系の取引に参加するのは難しいだろうと思うんですね(ミニという銘柄がない)。
投資金が少ないと選べる銘柄が少ない。投資できる銘柄が少ないとチャンスも少ない。これもリスクとなって投資家に降りかかることがあります。参加する市場の選定など、注意が必要ですね。

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